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就労移行支援とは?自分に合った仕事を手に入れる制度をわかりやすく解説

本記事は情報提供のみを目的としています。医学的なアドバイスや診断については、専門家にご相談ください。

「働きたい気持ちはあるけれど、体調が安定しなくて不安…」

「一度離職してから自信をなくしてしまい、どうやって就職活動を始めたらいいかわからない」

そんな思いを抱えて、立ち止まっていませんか?就労移行支援(しゅうろういこうしえん)は、障害や難病のある方が、自分らしく働ける「職場」を見つけ、そこで「長く働き続ける」ためのトレーニングを受けられる福祉サービスです。

ここは、学校でも職場でもない「あなたの自立を支える準備の場所」。専門のスタッフと一緒に、あなたのペースで「働く自信」を取り戻していくことができます。

【この制度のポイント】
  • 仕事に必要なスキルを練習できる(パソコン操作やビジネスマナー、体調管理のコツなどが学べます)
  • 自分にぴったりの職場を一緒に探せる(企業実習や面接対策、求人探しを専門スタッフが伴走します)
  • 就職した後もサポートが続く(働き始めてからの悩みやトラブルも、スタッフが間に入って解決を助けます)

1. 制度の概要

就労移行支援とは、障害者総合支援法に基づいた公的な「就労支援サービス」の一つです。

この制度の目的は、「一般企業への就職を目指す方に、働くための知識や能力を高める場を提供すること」にあります。全国にある民間の「就労移行支援事業所」が運営しており、通いながらオフィスワークや軽作業、グループワークなどを通じて社会復帰の準備を整えます。

最大の特徴は、単にスキルを身につけるだけでなく「自分の障害特性を理解し、どう対処するか」を学べる点にあります。

2. 支援の内容

大きく分けて「就職前」「就職活動中」「就職後」の3段階でサポートが受けられます。

① 就業に向けたトレーニング(事業所内)

  • スキルアップ: PCスキル(Word/Excelなど)、資格取得、事務作業、軽作業など。
  • 対人マナー: 挨拶、電話対応、適切な報告・連絡・相談(ホウレンソウ)の練習。
  • 自己管理: 生活リズムの改善、ストレスへの対処法、自分の得意・不得意の整理。

② 就職活動のサポート

  • 企業実習: 実際の職場へ行き、数日間仕事を体験して「自分に合うか」を確かめられます。
  • 書類・面接対策: 履歴書の添削や模擬面接を繰り返し、自信をつけます。
  • 同行支援: ハローワークへの相談や、企業面接にスタッフが付き添うことも可能です。

③ 定着支援(ていちゃくしえん)

就職が決まったら終わりではありません。働き始めてからの半年間は、スタッフが職場を訪問したり面談したりして、長く続けられるようサポートしてくれます。

【世帯所得による月額負担の目安】

多くの人が「0円」で利用していますが、前年の所得によって上限額が決まっています。

世帯の所得区分ひと月の負担上限額備考
生活保護・住民税非課税0円ほとんどの利用者がこの区分です
一般1(市町村民税 課税)9,300円おおよそ年収600万円以下の世帯
一般2(上記以外)37,200円所得が高い世帯

3. 対象となる人

以下の条件に当てはまる方が対象となります。

  • 年齢: 18歳以上、65歳未満の方。
  • 目的: 一般企業への就職を目指している方。
  • 対象: 精神障害、発達障害、身体障害、知的障害、難病のある方。

障害者手帳を持っていなくても、医師の「診断書」や「意見書」があれば利用できるケースが非常に多いです。「手帳はないけれど、生きづらくて働けない」という方も諦めずに相談してみてください。

4. 申請先と必要なもの

まずは利用したい「事業所」を見学することから始まります。

手続きの流れ
  • ラベル
    事業所見学・体験

    気になる事業所に行ってみる(無料)。

  • ラベル
    受給者証の申請

    お住まいの市区町村の「障害福祉窓口」で申請します。

  • ラベル
    聞き取り調査

    役所の担当者から、現在の状況や目標について質問を受けます。

  • ラベル
    受給者証(じゅきゅうしゃしょう)の発行

    これで正式に契約・利用開始です。

必要なものチェックリスト
  • 障害者手帳 または 医師の診断書: 専門家による「支援が必要」という証明。
  • マイナンバーがわかるもの: マイナンバーカードなど。
  • 印鑑: 契約書などで使用します。

5. 利用する際の注意点

① 利用期間には「2年」の制限がある

原則として、一生のうちに通える期間は通算2年間と決まっています。この期間内に就職を目指すスケジュールをスタッフと相談しながら進めます。

② 「給料(工賃)」は原則として出ない

就労移行支援は「訓練」の場所であるため、アルバイトのように給料は発生しません。生活費については、障害年金や失業保険、貯金、家族のサポートなどを活用しながら通うことになります。

③ アルバイトとの併用は原則NG

「訓練に集中して就職を目指す」ための制度なので、通いながらアルバイトをすることは原則認められていません(自治体により例外あり)。

④ 交通費や昼食代

自治体や事業所によっては、通所のための交通費を補助してくれたり、無料でお弁当を提供してくれたりする場合があります。事前に確認しておくと安心です。

6.よくある質問

Q
毎日通わないといけませんか?
A

いいえ、週1〜2日からスタートできます。

最初は短時間から、慣れてきたら週5日フルタイムに近づけるなど、あなたの体調に合わせて「個別支援計画」を立ててくれます。無理は禁物です。

Q
どんな仕事を紹介してくれますか?
A

事務、軽作業、IT、清掃など、多種多様です。

事業所によって得意分野(IT特化型、事務特化型など)があります。また、ハローワークと連携して、一般企業の「障害者枠」だけでなく「一般枠」での就職を目指すことも可能です。

Q
「就労継続支援(A型・B型)」とは何が違うのですか?
A

ゴールが「一般企業」か「福祉施設内での勤務」かの違いです。

就労移行支援は、あくまで一般企業へステップアップするための「期間限定の練習場」です。一方、継続支援は、その場所で働きながら給料をもらう「働く場所」という側面が強いです。

7.まとめ

「働かなきゃ」という焦りは、時に自分を苦しめてしまいます。でも、就労移行支援という場所を使えば、その焦りを「具体的な準備」に変えていくことができます。

一人で求人票を見て悩むのではなく、あなたの強みを一緒に見つけ、弱点への対策を一緒に考えてくれるプロのサポーターがいます。

まずは、お近くの事業所を「ちょっと覗いてみる」だけで大丈夫。その一歩が、数ヶ月後のあなたが笑顔で出社する未来につながっています。

参考・引用元:

※制度の内容について、詳細は必ずお住まいの市区町村の窓口でご確認ください。