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障害基礎年金とは?生活を支えるためのお守り制度

本記事は情報提供のみを目的としています。医学的なアドバイスや診断については、専門家にご相談ください。

「病気やケガで働けなくなってしまい、将来のお金が不安でたまらない」

「障害がある子どもの将来、親がいなくなったあとの生活費はどうなるの?」

そんな切実な不安を抱えている方に、ぜひ知ってほしいのが障害基礎年金(しょうがいきそねんきん)です。これは、病気やケガによって生活や仕事に制限が出た場合に、国から支給される「生活を支えるための大切なお金」です。

現役世代であっても、条件を満たせば受け取ることができます。「自分はまだ若いから」「年金はお年寄りのものだから」と諦める必要はありません。

【この制度のポイント】

働けなくなった時の「給料の代わり」になる(障害の程度に応じて、定額の年金が一生涯、または一定期間支給されます)

「障害者手帳」がなくても申請できる(手帳の等級と年金の等級は別物。手帳がなくても受給のチャンスがあります)

「子どもの加算」がある(受給者に子どもがいる場合、年金額が上乗せされる仕組みがあります)

1. 制度の概要

障害基礎年金とは、国民年金に加入している間(または20歳前や60〜65歳の間)に、初めて医師の診察を受けた病気やケガが原因で、一定の障害状態になったときに支給される公的年金です。

この制度の目的は、「障害によって経済的に困難な状況にある方の生活を、社会全体で支えること」にあります。

「障害年金をもらうと将来の老齢年金(老後の年金)が減るのでは?」と心配される方がいますが、そんなことはありません。むしろ、障害年金を受けている期間は保険料の支払いが免除される仕組みもあり、生活を守るための非常に強力な制度です。

2. 支援の内容

障害基礎年金で受け取れる金額は、障害の重さ(等級)によって法律で決まっています。

① 年金額(令和5年度・6年度の例)

※金額は物価変動などにより毎年少しずつ改定されます。

  • 障害等級 1級:年額 1,020,000円(月額 約8.5万円)
    • 2級の1.25倍の金額です。
  • 障害等級 2級: 年額 816,000円(月額 約6.8万円)

② 子の加算(上乗せ)

受給者に維持されている子(18歳到達年度の末日まで、または20歳未満で障害がある子)がいる場合、以下の金額が加算されます。

  • 第1子・第2子:各 234,800円
  • 第3子以降:各 78,300円

【等級による状態の目安】

障害年金の等級は、障害者手帳の等級とは基準が異なります。

等級状態の目安
1級他人の介助がなければ、自分の身の回りのことがほとんどできない状態(常に寝たきりなど)
2級必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活が極めて困難で、労働で収入を得ることができない状態

3. 対象となる人

障害基礎年金をもらうためには、以下の「3つの条件」をすべて満たす必要があります。

① 初診日(しょしんび)要件

障害の原因となった病気やケガで、初めて病院に行った日(初診日)に、国民年金に加入していること。 ※20歳前の病気や、60歳〜65歳未満(日本国内在住)で年金に加入していない期間も含まれます。

② 保険料納付要件

初診日の前日において、保険料をしっかり納めているか(または免除されているか)を確認されます。

  • 初診日の前々月までの加入期間のうち、3分の2以上が納付・免除されていること。
  • または、直近1年間に未納がないこと。 ※20歳前の病気の場合は、この納付要件は問われません。

③ 障害認定日(しょうがいにんていび)要件

初診日から1年6ヶ月経った日、またはその期間内に症状が固定した日に、国が定める障害等級(1級・2級)に該当していること。

4. 申請先と必要なもの

手続きはお住まいの市区町村の「年金窓口」または「年金事務所」で行います。

また申請時には、特に「診断書」と「申立書」が審査の結果を左右します。

準備すべき重要書類
  • 年金請求書: 窓口でもらえます。
  • 年金用診断書: 障害の種類(精神、肢体、内部疾患など)に合わせた専用様式。
  • 病歴・就労状況等申立書: 発症から現在までの経過を、自分(または家族)が書く書類。
  • 受診状況等証明書: 「初診日」を証明するための書類(最初の病院でもらいます)。
  • マイナンバーがわかるもの: マイナンバーカードなど。

5. 利用する際の注意点

① 「初診日」の証明が最大の難関

数年前、十数年前の病気の場合、最初の病院にカルテが残っていない(保存期間5年を過ぎている)ことがあります。初診日が証明できないと申請が却下されることもあるため、早めの確認が必要です。

② 障害者手帳の等級とは一致しない

「手帳が2級だから、年金も2級もらえる」とは限りません。年金の審査は、日本年金機構の認定医が「提出された書類のみ」を見て判断するため、診断書の内容が非常に重要になります。

③ 20歳前受給には「所得制限」がある

20歳前に初診日がある場合、保険料を払っていなくても年金がもらえますが、本人の所得が一定額(単身で約398万円以上など)を超えると、年金の全額または半額が停止されます。

6.よくある質問

Q
うつ病などの精神疾患でももらえますか?
A

はい、対象になります。

うつ病、統合失調症、双極性障害、発達障害などで、日常生活や仕事に大きな支障が出ている場合、受給できる可能性が十分にあります。

Q
働いているともらえませんか?
A

働いていても受給できるケースはあります。

「働いている=障害が軽い」と判断されやすい傾向はありますが、障害者雇用枠での勤務や、職場での手厚い配慮を受けている場合などは、2級などに認定されることがあります。

Q
申請してから結果が出るまでどのくらいかかりますか?
A

おおよそ3ヶ月〜4ヶ月程度かかります。

書類を提出してから、日本年金機構でじっくり審査が行われます。無事に決定すれば、申請した月の翌月分から遡って支給されます。

7.まとめ

障害基礎年金は、あなたが明日を生きるための「命綱」です。

「手続きが難しそう」「自分なんかがもらっていいのだろうか」と、一歩踏み出せずにいる方も多いでしょう。しかし、この年金はあなたがこれまで(あるいは将来)社会の一員として過ごしていくために、国が用意した正当な権利です。

一人で書類を揃えるのが大変なときは、社会保険労務士(しゃかいほけんろうむし)などの専門家や、地域の相談支援センターを頼ることもできます。

まずは、自分の「初診日」がいつ頃だったかを思い出すことから始めてみませんか?あなたの生活が、経済的な不安から解放され、心穏やかなものになることを心から願っています。

参考・引用元:

※制度の内容について、詳細は必ずお住まいの市区町村の窓口でご確認ください。