PR

就労継続支援B型とは?自分のペースで無理なく社会とつながるための制度をわかりやすく解説

「働きたいけれど、毎日決まった時間に通える自信がない…」

「一般企業での仕事はハードルが高いけれど、何か役割を持って活動したい」

そんな不安を抱える方のための場所が、就労継続支援B型(しゅうろうけいぞくしえんびーがた)です。

ここは、事業所と「雇用契約(こようけいやく)」を結ばずに働くことができる福祉サービスです。最大のメリットは、「体調や気分に合わせて、働く時間や日数を自由に調整できる」こと。無理をして壊れてしまうのではなく、自分を大切にしながら、社会の一員としてのやりがいを感じられる場所です。

【この制度のポイント】
  • 週1日・短時間からでもスタートできる(「今日は体調が悪いからお休み」といった相談もしやすい環境です)
  • 「働くリハビリ」として活用できる(生活リズムを整えたり、人との関わりを少しずつ取り戻したりできます)
  • 手帳がなくても利用できる可能性がある(医師の診断書や意見書があれば、受給者証を取得して利用可能です)

1. 制度の概要

就労継続支援B型とは、障害者総合支援法に基づく「就労系障害福祉サービス」の一つです。

この制度の目的は、「一般企業やA型事業所での就職が難しい方に、働く機会を提供し、知識や能力の向上を支援すること」にあります。

A型との大きな違いは「雇用契約を結ばない」ことです。そのため、労働基準法の枠に縛られず、個々の状況に合わせた柔軟な働き方が認められています。「働くこと」を通じて社会との接点を持ち、自立した生活を送るための基礎体力が養える場所と言えます。

2. 支援の内容

B型事業所では、作業を通じて「工賃(こうちん:作業の対価)」を得ながら、専門スタッフのサポートを受けられます。

① 具体的な仕事の内容

事業所によって実にバリエーション豊かです。

  • 製造・販売: パンやお菓子の製造、ハンドメイド雑貨、お弁当の盛り付け。
  • 軽作業: 袋詰め、シール貼り、部品の組み立て、清掃。
  • IT・クリエイティブ: データ入力、動画編集、イラスト制作。
  • 農作業・園芸: 野菜の栽培、花の苗植え。

② 工賃(給料)の目安

雇用契約がないため「最低賃金」の適用はありませんが、作業の成果に応じて「工賃」が支払われます。

  • 平均月額:約23,053円(令和5年度 厚生労働省調査)
  • 1日数百円〜数千円程度が一般的ですが、事業所によっては高い工賃を目指して活動しているところもあります。

③ サービス利用料

多くの人が「0円」で利用していますが、世帯の所得状況により、1ヶ月あたりの負担上限額が決まっています。

世帯の所得区分ひと月の負担上限額備考
生活保護・住民税非課税0円ほとんどの利用者がこの区分です
一般1(課税世帯)9,300円おおよそ年収600万円以下の世帯
一般2(上記以外)37,200円所得が高い世帯

3. 対象となる人

身体障害、知的障害、精神障害(発達障害含む)、難病のある方で、以下のいずれかに当てはまる方が対象です。

  1. 就労経験があるが、年齢や体力の面で一般企業への就職が困難になった方
  2. 50歳以上、または障害基礎年金1級を受給している方
  3. 就労移行支援などを利用し、B型の利用が適当だと判断された方

障害者手帳を持っていなくても、自立支援医療受給者証「医師の診断書(意見書)」があれば、市区町村の判断により利用できるケースが非常に多いです。「診断名はついているけれど手帳は持っていない」という方も、諦めずに窓口へ相談してみましょう。

4. 申請先と必要なもの

手続きの窓口は、お住まいの市区町村の「障害福祉窓口(福祉課など)」です。

申請の流れ
  • ラベル
    事業所探し・見学

    自分の興味がある作業内容や雰囲気を実際に見て選びます。

  • ラベル
    自治体への相談・申請

    窓口で「B型を利用したい」と伝えます。

  • ラベル
    認定調査・計画作成

    役所の担当者による聞き取り調査や、相談支援員による「サービス等利用計画」の作成が行われます。

  • ラベル
    受給者証の発行

    役所から決定通知が届き、事業所と契約して利用開始です。

必要なものチェックリスト
  • 障害福祉サービス受給者証: 役所で発行してもらう必要があります。
  • 障害者手帳 または 医師の診断書・意見書: 支援が必要であることを証明する書類。
  • マイナンバーがわかるもの: マイナンバーカードなど。
  • 印鑑: 契約の際に使用します。

5. 利用する際の注意点

① 収入としての限界

A型と異なり最低賃金が保証されないため、B型の工賃だけで自立した一人暮らしの生活費をすべて賄うのは難しいのが現状です。障害年金や生活保護など、他の社会保障制度と組み合わせて利用するのが一般的です。

② 送迎サービスの有無

多くの事業所では無料の「送迎バス」を用意していますが、すべての事業所にあるわけではありません。自分で通うのが難しい場合は、送迎の有無を必ず確認しましょう。

③ 「居心地」が一番大切

B型は長期的に通う方が多いサービスです。作業内容だけでなく、スタッフの接し方や、他の利用者さんとの距離感など、自分が「ここなら無理なく通える」と思える場所を選ぶことが、継続のコツです。

6.よくある質問

Q
毎日通わないと怒られますか?
A

全くそんなことはありません。

「週に1回、午後だけ」といったスタートでも大丈夫です。体調が不安定な時期は、あらかじめ「体調優先で通います」と事業所と約束しておくことで、心理的な負担を減らして利用できます。

Q
ずっとB型に通い続けなければならないのですか?
A

期限はありませんが、ステップアップも可能です。

B型で生活リズムを整え、自信がついたら「就労移行支援」や「A型」へ移り、最終的に一般企業を目指す方もいらっしゃいます。もちろん、B型をずっと「安心できる居場所」として使い続けることも立派な選択肢です。

Q
お昼ご飯は出ますか?
A

多くの事業所で提供されています。

「1食100円〜300円程度」や、中には「無料」で栄養バランスの取れた食事を提供している事業所もあります。自炊が難しい方にとっては、大きなメリットの一つです。

7.まとめ

就労継続支援B型は、社会とあなたをつなぐ「優しい架け橋」です。

「バリバリ働かなければならない」という社会のプレッシャーから少し距離を置いて、自分の体調や個性を尊重しながら活動できる場所がここにあります。B型に通うことは、停滞ではなく「自分に合った生き方を探すための、大切な前進」です。

まずは気になる事業所のホームページを覗いたり、役所の窓口で「どんな作業所がありますか?」と聞いてみたりすることから、あなたの新しい物語を始めてみませんか。

参考・引用元:

※制度の内容について、詳細は必ずお住まいの市区町村の窓口でご確認ください。